2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

《夜会》 ジャン・ベロー

まばゆいランプ、重厚感のあるドレープで飾られたヴェルミヨン色のカーテン、その間には奥行の広がりを映す鏡、天井にはきらめくシャンデリア。豪華絢爛な広間でくり広げられる、パリが繁栄した華やかなベル・エポック時代の舞踏会の様子が精密に描かれてい…

《大きな赤い室内》 アンリ・マティス

作品タイトルに「大きな」とつく通り大きめのキャンバスに、全体に広がる強烈な赤の色彩が飛び込む作品。一瞬奥行きが分からず平面と思いきや、2枚の絵画がかかる壁は、床と直角に交わり、空間構成をなしています。 アンリ・マティスは生涯にわたり、アトリ…

《アルジャントゥイユのレガッタ》 クロード・モネ

ボートは1830年頃からパリ郊外を中心とした地域圏、イル・ド・フランスで人気になりました。レース用のボートは、セーヌ河が拡張したため1850年からアルジャントゥイユで競うようになっていきました。パリと鉄道で繋がったことで一層アルジャントゥイユには…

《樹々の下の薔薇》 ギュスターヴ・クリムト

Roses under the Trees この作品は、クリムトが1904年と1905年の夏のバカンス中に訪れていたアッタ―湖畔(オーストリア)のリッツルベルクと呼ばれる城のある島で描かれたものでした。クリムトの作品は230枚のうち50枚が風景画で、そのほとんどが頻繁に訪れ…

《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》 ルノワール

Dance at Le Moulin de La Galette この作品は、1870年代に描かれたルノワールの最も重要な作品で、1877年の印象派展に発表されました。画面には、ルノワールの友人や知人たちが登場しますが、ここで画家の主たる目的は、モンマルトルの丘で人気だった、野外…

《黄金の島》 アンリ=エドモン・クロス

Les Iles d'Or [The Golden Isles] 「海が手前に、そしてマウレの山脈、そして遥かかなたには、そのあまりの美しさに人々が“黄金の島”と呼ぶイエールの島々が見える […]山の連なりには地平線が海岸の曲線に沿って広がり、黄色い砂が光できらきらしている…」 …